GW中の二日間かけて、地域活動ホーム(障がい者支援施設、以下「ホーム」という)の日中活動に参加した。
対象は、特別支援学校を卒業された18歳~60歳以上の方男女8:2。自閉症を伴う知的障害の方や視覚障害、精神障害、ダウン症の方。でも、50~60代の方は義務教育免除の時代があり、不就学(教育を受けていない)が相当数いる。
コロナの影響もあり、集団でワイワイ盛り上がる活動は自粛。
主な活動は、小さなビーズを紐に通したり、コインやカードを一枚ずつケース入れたりする単純な作業から、刺し子布巾(布巾に糸でアニメキャラや花柄などの模様を縫い付ける)など、集中力が必要な机上作業に取り組んでいた。
一度だけ近所の公園に出掛けたときに、一人の利用者さんがブランコに乗り、まるで新体操競技ですか!?と、一瞬思うほど、アクロバティックすれすれな演技をしてました(周囲の安全を確認したうえで実施)。聞くところによると、10年程、ブランコ乗りに磨きをかけているようです。 こういった才能は、オリンピック競技の新種目になってほしいなぁ(笑)
机上作業でもブランコ乗りでも、人には得意なところがある。でも、それを活かす環境を支援者、大きく言えば社会が用意することが必要では感じた。
自分の考え、学んだこと
机上作業の内容は、何のためにやるか改めて確認する必要があるのでは。ホームの持ち味を生かすのは、生活技術の向上や人とのふれあい場の提供、この2点ではと考える。(ここで言う生活技術は、箸の持ち方や手の洗い方、排便後のお尻の拭き方など、生活上欠かせない技術のこと)
その作業は、利用者さんの生活実態や目的に合っているか。人は教育を受けている間だけ、その2点を学ぶわけではなく、むしろ大人になってから、さらにもっと学ぶものなのかなと。なぜなら、大人になってからの人生は長いからである。
福祉的に言えば、残存機能の維持や低下を予防することがメインとは思うが、、もう一歩二歩踏み込みたい。
ホームに通う個々の利用者さんが自宅やグループホームなどで、なるべく自分の力で暮らすことは、自分らしく生きるということ。
だからこそ、ホームでの机上作業は、生活技術を身に着ける作業でなければ、利用者さんの利益にならず、ただ時間を浪費してるだけ作業となってしまう。
日常の生活技術に活きる机上作業を、視野に入れて取り組む必要があると認識した。