【同行援護研修】視覚障がい者の外出支援で必要なこと

三日間の研修において、3人の講師の方(視覚障がい者)が入れ替わりで講義をしていただいた。その中で、教科書に載っていない、講師自身の生活経験に基づいたお話しを箇条書きにまとめ、有益性の高いものをピックアップしました。参考になればうれしいです。

講師による希少プレゼン!~リアルな話し~

・視覚障がい者は、同時に情報障がい者でもある。今の情報時代において、情報収集力が圧倒的に足りてなく、情報がほしくて、知りたい方が多い。支援者は、ただ外出する際の情報提供だけではなく、洋服や家電などのトレンドやSNSで流行っているワードの情報をインプットし発信してなんぼの世界!それができる支援者はgood!

・電車やバスの中は、会話が騒音で聞こえづらいので、重要な内容ほど事前に伝えてもらうと助かる。また、飲食店のメニューも事前に伝える。伝え方として、大カテゴリーから小カテゴリーの順で伝える。例えば、コーヒー、紅茶、ジュースどれか選び、コーヒーなら、ブレンドorカフェラテorアメリカンor、、。と、整理して伝える。

・(個々の価値観になるが、、)障がい者の方が駅などで困っているときの声掛け。✖→「大丈夫ですか?」ではなく、〇→「何かお手伝いできることはありますか?」の方がgood!

・初めて付き添う場所は、地理を調べておくこと。目的地までの行き帰りの流れはもちろんのこと、そこの土地の傾斜の確認や悪道はないか、トイレはどこか、避難経路は、避難場所は、緊急の受け入れ先の病院など。支援者に命を預けるので、最悪の状況を見据えた下調べが必要。

・呼称問題。障がい者と言われたくない、扱いをされたくない。そもそも名前自体が嫌。(その講師は「当事者」と呼んでいた。)

・外出先で周りの音や話し掛けづらい公共の場で話しかけるときは、当事者の手のひらに文字を書いて知らせるとgood!。

・視覚障がい者の多くは、ほぼ文字が書けない。代筆のとき、当事者(障がい者)に書いていることに友達の友達は友達。世間体や人間関係狭い。支援者は、個人情報保護の徹底をすること。逆を言えば、良い支援者であれば、口コミで広がりファン率高し。外出依頼のオファー増える。

・代筆OKな手続きい例・・・選挙の投票、クレジットカード決済のサインや暗証番号、スマホのプラン変更など。

・代筆NGな手続き・・・パスポートの申し込み、ワクチン接種、役所での提出書類など。記入が雑でも、窓口に事情を話すことが必要。

・点字を読める障がい者は、実は全国で10%程度。3万人以下。今やオワコン状態。

・スーパーに買い出しでもっとも伝えるべきポイントは、必ず賞味/消費期限を伝えること。

小・中の盲学校を卒業して感じたこと

・教員は、障がい者に優しすぎる。優しすぎるのは建前かもしれない。実際は、危険にさらされないように、怪我しないように、面倒なことにならないように、、。の方が本音。

「やってみよう!」の環境を整えるのが教員の役割のはず。色々な経験の機会を与えることが、無ければチャレンジする勇気なんて持てない。

学校(教員)の言う通りに、学生生活を送れば、卒業後は、福祉施設に就労。それでも、経験が少なくても、チャレンジに向かう人は民間企業の役員なる。これは、実際の話しである。

正直、どういう生き方をするかは、周りの人の影響が強く、左右される。「周りの人が障がい者をどれだけ肯定できるか」が、多い分、その障がいがある方の生き方、つまり人生が大きく変わる。

卒業後、社会に出て前向きにチャレンジできるように、現在の学校教育のあるべき姿が見えるのではないか?

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